こんにちは!もとグラフィックデザイナーで現役12年目のWEBデザイナーのずぼらなオッターです。
僕は以前、20代の頃にデザイナー以外の仕事にもチャレンジしてみたいと思い、別の業界にジョブチェンジしたことがあります。
その時に転職した転職紹介や人材派遣をやっている会社がブラック企業だったのでその失敗談をまとめました。人材紹介会社などの分野に就職、転職を考えている人は参考にしてもらえたら嬉しいです。
- これから人材派遣などの業界を検討している人
- 人材コーディネーター職を目指している人
- ブラック企業について知りたい人
人材コーディネーター募集求人に応募
デザイナーとして疲れ切っていた20代のうちに「なんか他のことにチャレンジしてみたいな」と思うようになっていました。そんな時に「人材コーディネーター募集」の求人を見かけて応募しました。
なぜ応募したのかというと、人のために人の役に立てる仕事って良いなって簡単に思ってしまったからです。
今まで自分も転職エージェントのおかげで良い職場にも出会えたし、自分もそんな人になってみたいなって漠然に考えました。
そこで全国に支社がある人材派遣、転職エージェントの会社へ応募し、そのまま面接も合格し、入社することになりました。
面接相手もめちゃくちゃいい感じの人だったよ!
まさかこれがブラック企業とは思わなかったよね
人材コーディネーター募集は嘘
入社してすぐに「3ヶ月間は試用期間だから現場に行ってもらう」と知らされました。
その業界を知らない僕は「まあ、たしかに現場を知らないとコーディネートするわけにもいかないのかな」と思っていました。
しかし、実際には現場に行くと同じ会社の同僚が「もう3年位ずっと現場に行ってる」とか「バイトと同じ仕事しかしてない」「バイトのほうがマシ、残業代も出ないし移動も長い」という声ばかりでした。
ブラック企業に敏感な僕はすぐに「これは完全にやばい会社に入ってしまった!」とすぐに気づきました。ただ、この時の僕は本当にしんどくなったらデザイナーに戻ると心に決めていたので限界までやってみることにしました。
- 現場で研修ってよく考えたらおかしい
- OJTはない
- 根性論が多かった
バイトと同じく現場に行かないと行けない
実際の業務は派遣のバイト内容でした。例えば、空港でクレジットカードを勧誘したり、スーパー銭湯やショッピングモールなど大型商業施設などでのクレジットカード勧誘でした。
毎日ノルマもあるし、もっと嫌なのは現場に来るスタッフは同じ会社の人だけではなく二次下請け会社や立場が上の会社の社員も居るところです。
毎日違うスタッフが居るので本当に変な人ばかりでした。仕事ができないような人も多いし、勧誘や入会も半ば強引な方法で入会させる人も…。
遠い時は片道2時間かかる場所へアサインされることもあり、小旅行気分でした。それでも僕はデザイナー以外の仕事を体験したかったので当時は辛かったですが、色々な人の話が聞けて今思えば楽しかったです。
- 他社の立場の方が上だとギクシャクする
- 毎日はじめましての人が居る
- バイトの子は度々飛ぶ(勤務時間に来ない)
超大手以外は下請けの下請け
人材派遣会社は超大手の案件を下請けしていることがほとんどです。
例えば依頼主がクレジットカード会社だった場合はそこから大手に依頼があり、さらに下請けへ仕事が流れます。
さらにそこから下請け会社が入ることもあります。そのため実際に現場に来ているバイトの方に支払うのは時給1,100円くらいになってしまいます。
超大手じゃないと下請けの下請け仕事なので実際にバイトの人も見つかりにくく現場へ社員が行かないといけなくなるわけです。その上、土日は出勤なので休日もめちゃくちゃ少ないです。
残業代も休みもなし
移動がたとえ4時間かかってもそれには支払われるお金はありません。
大型商業施設や空港、スーパー銭湯での勤務なので終わるのは22時くらいのことも多いです。
そのため家に帰ったら24時、そこからご飯を食べて寝ても次の日はまた別の遠い場所で朝9時から。なんてこともあります。なので、まともに睡眠も取れないです。
残業代はつかないし、休日も土日はむしろ休めないため平日に週2日。しかし、有給は誰も取得しないので取れません。取れたとしても休日もたくさん連絡があるので休めません。本当にブラック企業って存在するんだなあとのんきに考えていました。
会社で勤務できるのはほんの一握り
僕が居た支社では100人ほど社員がいましたが、なんと5人しか会社でコーディネーター業務をしていませんでした。
その他の社員は現場に駆け回っていてイベント系の部門は特に大変そうでした。音楽フェスや展示会などのイベントの設営や運営です。
肉体労働な上に拘束時間もめちゃくちゃ長く、バイト以上に働かないといけません。現場でせっせと働いていても昇格なんてできません。
昇格して人材コーディネーターになるためには単純に上司に好かれれば良いのです。好かれる人だけすくい上げられる仕組みになっていました。
ブラック企業では普通の考え方ができなくなる
ブラック企業に働きながら感じたのは現状に不満を言いながら働き続ける人が多すぎる。という事実でした。
僕は嫌なことや改善できることはすぐに行動してしまう性格なので考えられませんでした。しかし、次第に毎日の労働に疲れ、心も疲れていくと「別の選択肢」を考えられなくなっていきました。
ブラック企業に働いている人は自分がブラックで働いているという自覚があんまりありません。
そのため、ほとんどの人がブラックから抜け出せず普通の考えができなくなってしまうのです。もっともらしく言いくるめられて薄給で長時間労働させられてしまうのです。
すぐに辞めればいいじゃんって思うけどほとんどの人がやめないよ
もう洗脳されてるのかもしれないね
僕は半年で辞めました
結果から言うと僕は半年でこの会社を退職しました。なぜなら、バイトの人や派遣社員の人とたくさん知り合うことができて自分の知らないツラい労働環境で働くひととたくさん話すことができてもう満足したからです。
日本には都合の良い根性論に丸め込まれて低賃金、過酷な労働環境でも我慢して働くひとが数多く居ます。人を安く使えるため、日本は世界的に見てもITや自動化が遅れています。
その現実を目の当たりにした経験でした。プライベートな時間など取れず毎日働くことが精一杯。そういう人が世の中にはたくさん居るんだという現実がありました。
あのまま残っていたら僕も思考停止してたのかな?と怖くなるよ
続けられないよ!たぶんオッターくんはすぐ辞めるよね!
ブラック企業に疲れたらすぐに辞めるのがおすすめ
ブラック企業に努めていて精神的にも疲れている、憂鬱だ。という方は「逃げる」「辞める」をおすすめします。辞めてしまうと不安だったり、「辞められると困る」と上司に言われることがあるかもしれません。
しかし、経験上「辞めてもらって困る」という会社にはどんどん別の人が入ってくるので困ることなんてありません。都合の良い人間を逃したくないだけ、また新しく誰かを雇うのが面倒なだけです。
あなたの人生でブラック企業に努めていて疲れてしまったなら辞めてしまって転職をおすすめします。
まとめ
ブラック企業はとにかく根性論が大好きです。「当たり前」という魔法のワードで人の思考をストップさせます。
恐ろしいことに集団心理で、それが普通かも。と思ってしまうのです。僕は今思えばよくあんな環境で働けたなと思うような場所で働いていました。
半年が限界でしたが、ボロボロになって辞めていく人が多かったです。真面目で勤勉な人こそブラック企業の餌食になるんだなと人生の勉強になりました。