こんにちは!現役のWebデザイナーのずぼらなオッター(@Otter_zubora)です。
僕は新卒でグラフィックデザイナーになって約5年間働きました。しかし、その後転職をしてグラフィックデザイナーの道を諦めました。
実際に働いてからこそわかるグラフィックデザイナーの悲しい現実についてまとめたので、これからグラフィックデザイナーを目指す!という人に役に立てればれ嬉しいです。
オッターくんはグラフィックデザイナー時代不健康そうな生活してたもんね。
若い頃だったから無理もいっぱいできたからね!今は健康第一だから絶対できないかな〜
- グラフィックデザイナーに興味がある人
- グラフィックデザイナーになりたい人
悲しい現実① グラフィックデザイナーの求人需要は年々減少し続けてる
グラフィックデザイナーの求人需要は年々減っています。
僕が社会人になりたての10年ほど前に比べても体感で2割以上は減少しているように感じます。
転職サイトや転職エージェントに登録するとその数は実際によくわかります。
転職エージェントからはグラフィックデザイナーの求人は厳しいです。とはっきりと言われます。
みなさんご存知の通り世の中の広告の手段もWebに移行しています。そのため需要はWebデザイナーが圧倒的に多く、グラフィックデザイナーの求人募集は確実に減っています。
10年前はWebデザイナーもまだ少なかった
僕が学校に通っていた当時はWebデザイナーになりたい!Webを専攻しているという人はすごく少なくて1/10くらいの比率でした。しかし、現在では全く違います。
インターネットの進化は目まぐるしく、あっという間に5Gになり、通信量も増えているので広告も動画広告が中心になってきました。
多くのグラフィックデザイナーの仕事であった新聞折込などはコストに対しての効果がWebに比べて薄いためどんどん縮小傾向にあります。
求人需要が減っているということはリスクにもなるため覚えておいたほうが後悔しません。
悲しい現実② グラフィックデザイナーは給料が安く低止まり傾向
僕がグラフィックデザイナーになって辛かったのは給料の低さです。大学の同期は毎年確実に昇給し、どんどん自分を追い抜いていきました。
グラフィックデザイナーという職業は美容師さんに似ていて、自分が仕事を取れるくらいに成長しないとなかなか給料が上がりません。
仕事を多くやるか、大きい仕事を取ってくるかです。
しかし、グラフィックデザイナーの年収は一般的な会社員よりも下回ることがほとんどなのでお金を稼ぎたい!!というのであればグラフィックデザイナーは向いていません。
数千円しか毎年昇給しない
僕が現役の頃はデザインが好きだから給料が安くてもとりあえず良いんだ!と思って働いていました。
しかし、実際には年々お金が必要になることばかりです。
普通の会社員みたいにボーナスで旅行したり、いい服を買いたい!と思っても、当時の僕は毎年数千円しか昇給しなくて、会社の業績が悪い時はたった5,000円しか上がらなかったことも…。
中には今年は昇給がなかった。というグラフィックデザイナーの仲間もいました。給料が低い傾向があるということは知っておいたほうが後悔しないでしょう。
悲しい現実③ グラフィックデザイナーは仕事の量と給料が比例していない
グラフィックデザイナーはとにかく忙しいです。ずっと手を動かしてデザインを考えて、ゆったりしている時間が僕にはありませんでした。
個人的には、まさに薄利多売こそがグラフィックデザイナーという職業でしょう。
こんなに大変な仕事がこんなに安い制作費なの!?と何度も後悔しました。
修正依頼が何度もきたり、夜に修正以来や変更のメールが入ってたり、とにかく仕事の量と比例していませんでした。
仕事をしたぶんだけ給料が高くなるわけではないことを知って後悔したことがあります。
安いものをたくさん売る業界
グラフィックデザインの業界ってごく一部を覗いて、結局は価格商戦になってしまっている現実があります。
博報堂や電通といった超大企業、代理店などから落ちてきた外注仕事を結局安い値段でやっていかないといけないというところもあります。
そのほか、営業がいる会社では結局、相見積もりに負けないために安い価格で案件をとってきてしまう場合もあります。
その結果、その安い仕事を継続するためにとにかく量を売って利益を出さないといけないようになってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
悲しい現実④ 予算が減り続けてるからグラフィックデザインが面白くない
このブログを読んでいる人もほとんどがスマートフォンを使用しているかと思います。
それと同じようにデザイナーが携わるメインの業界はWebに移行しています。そのためWebの予算比率が高くて紙などのグラフィックデザインにかけられる予算は様々な業界で縮小しています。
予算が多いときはデザイナーも紙の質や印刷加工に色々と予算をかけて面白い仕事ができたんですが、現在はより予算を圧縮してほしい!という以来も多く面白みのある仕事はかなり減っています。
安い印刷しかできずに思い描いてた理想とのギャップに後悔する人も多いです。
ペーパーレスの波は今後も大波が来る
皆さんの生活の中にもどんどんペーパーレスが進んでいるのはご存知でしょうか?
電車の広告や、駅の中のポスターのデジタルサイネージ化。新聞や雑誌の発行部数は年々すごい勢いで減っており、いずれなくなるだろうと予想しています。
大企業からまずはペーパーレスが進められて、最近ではスーパーでもどんどんペーパーレスが普及してきました。
デジタルチラシにしたり、店内のPOPをデジタルにしていたりします。クーポンもLINEで配信するようにしたり、これからさらに徹底してペーパーレスが進むでしょう。
悲しい現実⑤ キャリアアップが難しいグラフィックデザイナーの環境
グラフィックデザイナーはとにかく仕事が多くてデザインをしているので精一杯です。
そのため、よっぽどモチベーションが高い人でない限りキャリアアップは難しいでしょう。
なぜなら目の前の仕事に追われるため、ディレクターになったりマネージメントを学んでキャリアアップする余裕がないからです。
多くのデザイナーはデザイナーのままで一生を終えるため、30代、40代になったときに後悔する人も多いです。
キャリアアップできる環境を準備してくれるようなデザインの会社も少なく、基本的にOJTもきちんと用意されていない会社がほとんどです。
30代に入るとさらに厳しくなってくる
キャリアアップできなくて後悔するのは20代よりも30代からでしょう。
30代をすぎると結婚や、家の購入など人生でお金が必要になることがとても多くなってきます。
グラフィックデザイナーのままのキャリアではキャリアアップしないかぎり多くても年収450万〜600万円前後が限界でしょう。
やはりさらに給料を上げるためにはキャリアアップが必要になってきます。
悲しい現実⑥ グラフィックデザイナーは東京に上京しないと薄給
グラフィックデザインの仕事も多くは東京に集まっています。店舗や会社が多いため必然と東京にあつまります。
僕は当時大阪で働いていましたが、1.5倍〜2倍くらいグラフィックデザイン案件に価格の差があります。
ひどいときは3倍以上東京のほうが高いということもありますね。給料が高いほうがいい!良いデザインの仕事をしたい!というのであれば東京一択と言っても過言ではありません。
僕はもっと早く上京しておけばよかったと何度も後悔しました。
大阪ではチラシが2万円でも東京では10万円?
A4両面のチラシの見積もりも大阪はとても安いです。
デザインに対する価格破壊が起きていて、1.5万円でやってくれる会社も少なくありません。
もっと安かったら1万円でも探せばあるでしょう。しかし、東京では2倍以上の4万円〜8万円くらいです。
Webデザインも同じでLP1枚のデザインが数万円から探せる地方都市と違って東京では数十万円が相場です。
質の良いデザインをしていきたい。そう思うなら東京で仕事を探したほうが後悔しないでしょう。
悲しい現実⑦ グラフィックデザインの価格崩壊が起きている
皆さんはクラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのインターネット上でデザインの案件を依頼したり受注できるサービスをご存知でしょうか?そこにコンペ形式の案件も数多くあります。
例えばロゴマークのコンペなら応募した人の中から選んで選ばれた人にだけ報酬が支払われるというものです。
コンペなのに1万円くらいのものもたくさんあって、価格崩壊が起きています。
デザイン案を出してもらって選ばれたのに1万円って20分くらいでやらないと正直利益になりません。
どんどん価格崩壊が起きている
ネット上のデザイン案件の多くは、ロゴデザインのほかにもグラフィックデザインは価格がどんどん安くなっています。
安くでもとりあえず受注する!みたいなデザイナーが多いせいでもありますが、その影響で相場がどんどん安くなってしまっているという現実があります。
グラフィックデザインの仕事が安くなっているという現実を知ってからグラフィックデザイナーにならないとあとで後悔してしまいます。
悲しいグラフィックデザイナーの現実のまとめ
グラフィックデザイナーになりたいという夢を持つことはとても素晴らしいことだし、僕は夢を追う人を応援しています。
しかし、華やかな良い部分だけを見てグラフィックデザイナーになってほしくはないのです。
実際に僕はかなり痛い目に遭ったんで良い部分だけでなくデメリットや将来の不安な点もおさえつつグラフィックデザイナーを目指してほしいと思っています。
グラフィックデザインの仕事はWebデザインよりも楽しかったのは事実です。
しかし、本当に心身ともに疲労しきっていたのであの当時には二度と戻りたくないです。
後悔しないようにグラフィックデザイナーを目指してもらえるとうれしいです!