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インハウスデザイナーにはメリットが多いけれど、実はこんなデメリットも…?

インハウスデザイナーにはメリットが多いけれど、実はこんなデメリットも…?
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インハウスデザイナーって、安定してて働きやすそうだし、長期的なプロジェクトにじっくり関われるって魅力的ですよね。私もそんな理由でインハウスデザイナーの道を選び、これまで3社で働いてきました。

でも、実際に経験してみて気付いたんです。「あれ?これちょっと違うかも…」って。もちろん良いところもたくさんあるんですけど、いくつか「うーん」と感じることも正直ありました。

今日はそんな、私が3社で経験して分かった「インハウスデザイナーのデメリット」と、それをどう乗り越えてきたかをお話しします!これからインハウスを目指している方や、同じような悩みを持っている方の参考になれば嬉しいです。

インハウスデザイナーの一般的なイメージ

みなさんが考えるインハウスデザイナーの一般的なイメージってどういうイメージでしょうか?よく挙げられるのは以下3つですよね。

  • 安定した職場環境
  • 社内の業務フローが明確化されていてわかりやすい
  • 長期的なプロジェクトに関わることの満足感や達成感

安定という意味ではインハウスデザイナーは務める勤務先によりますが、残業が少なく安定した職場が多いのは確かです。大手に所属すればするほど安定していますね。

いい意味で一般的な会社員として務められます。

また、社内の業務フローも比較的明確化されている会社が多くかなりわかりやすいことが多いです。

大きなメリットの一つは長期的なプロジェクトに関わることができるので、自分がつくったデザインがどういう効果を出したかということまでわかります。

自分の成果物の結果を数値でも見ることができるのは大きなメリットです。

実際にインハウスデザイナーを経験して分かったデメリット

では、そんなメリットも多くインハウスデザイナーをおすすめしがちな私も感じているデメリットをいくつかご紹介します。

インハウスデザイナーは単調なデザインワークになりがち

インハウスデザイナーでデザインをしているとデザインがどうしても単調になってしまいます。

なぜならデザイン制作会社に居れば色々なクライアントの仕事があるため、デザインが偏ることはありません。

一方でインハウスデザイナーの場合は自社製品のデザインに特化していくためデザインガイドラインやデザインシステムの上でデザインすることになります。

そのため他社案件と比較できずデザインの幅が狭くなってしまいます。

例えば食品メーカーのインハウスデザイナーをしていると食品関連のデザインしかしないため、それ以外のデザインには弱い。ということになります。

インハウスデザイナーもデザイン制作会社も経験した私から見ると5倍〜10倍以上デザインの量が違うように感じます。デザイン制作会社のデザイナーのほうがデザインの幅が広くデザインの引き出しも多いです。

インハウスデザイナーの評価基準の不透明さ

デザインの成果が収益に直結しにくいため、評価されにくいこともあります。

普通デザイン制作会社だとクライアントワークなのでデザインが納品されることで売上になります。例えばチラシ5万、ポスター10万、Webページ50万、バナー5万で合計70万円が今月の売上。みたいな数値ではっきりと成果が見える形です。

一方でインハウスデザイナーの場合は何を作ったからいくら、みたいなものがないので評価基準が会社によってかなり違いますし、曖昧なことも多いです。

自分がどんなにデザインを頑張っても数値が伸びなかったら評価されない。そんなにデザインを頑張らなかったのに数値がよかったら評価される。なんてこともありました。

デザイングループがあればある程度評価制度が整ってることもありますが、私の経験上マーケティング部に所属してるデザイナー、商品企画に所属するデザイナーのように独立したグループじゃない場合は評価基準もデザインがどうできたかではありません。

自分はかなりデザインを頑張っても商品企画してる商品が発売できてなかったらずっと評価されない…ということもありました。

ずぼらなオッター

1年かけて商品企画してたものがコロナの影響で延期になったときは全く評価されずS〜Dの5段階評価のBになったこともあります。

評価基準に納得いかない!となることはインハウスデザイナーあるあるなのかもしれません。

スキルの停滞リスクがあるインハウスデザイナー

インハウスデザイナーは正直安定しているんですが、安定だけになることもあります。

正直私の経験上デザインスキルはデザイン制作会社に比べ鈍化する傾向です。それはどうしてもデザインの数が少ない、デザインとは関係ない業務が多いことも要因です。

しかもデザインは同じようなもの、同じブランドイメージのものをどんどん作ることになるので新しいツールやトレンドに触れる機会が少ない場合もあります。

美玲

私はインハウスデザイナーになってデザインシステムを作ったりアプリUIを作ることになったり新しい領域の仕事ができる機会もありました。

ですが、デザインの幅は狭くなっていくので一長一短あるように感じます。

インハウスデザイナーは社内での孤立感もある

インハウスデザイナーはデザイン制作会社と違ってほとんどがノンデザイナーです。なので自分の仕事を理解してくれる人も少数です。

なんか簡単にやってよ!」みたいにデザインを簡単にできる仕事だと思ってる社員もかなり多く、そこの理解を深めるための活動も必要なシーンがあります。

2日後にお願い!みたいな無理な差し込み案件は度々あるのでその度に「これを作るにはこういう作業があって2日ではここらへんまでしか作業できなさそうです。なぜなら…」と社内のデザインワークの理解を深める必要もあります。

デザインの仕事は経験上結構軽んじられるケースが多いため、社内理解を深める活動はかなり必要です。

ずぼらなオッター

社内で安請け合いしてしまうと社内下請けのようになり、どんどん自分の首がしまっていくというケースもあります。

簡単にできます!みたいな発言は避けていくほうが自分のため…そう思って今では「ちょっと内容確認しますね」とまず返事するようにしています。

インハウスデザイナーを3社経験して各社で感じた具体的な課題や驚き

インハウスデザイナーとして3社経験してきて感じた具体的な課題や驚きは数多くあります。今回はその中でも共通するところや、とくに課題と感じることをお伝えします。

インハウスはデザインの環境がベストではない

デザイン制作会社では「デザイン」の会社なのでMacがあってフォントも充実していて、DICのカラーチップなどデザインに関する環境が整っています。

それが事業会社に所属するインハウスデザイナーでは全く違います。

1社目の会社は金融系の会社でしたが、会社はかなり大きくセキュリティに関してもかなり厳しかったため会社で定めたWindowsのマシンしか使うことができませんでした。

2社目の会社は外資の化粧品メーカーだったんですが、日本法人はできたばかりだったのでデザイングループ自体存在しないため何もかも自分で用意しないといけませんでした。

3社目の会社では一応デザイングループは存在していましたが、ファイル管理が煩雑で個人個人のMacにデータが保存されている上にファイル名規則もなにもなくて何がどのデータか属人化していました。

そのため入社して初めて取り組んだのはファイル整理とルール作り、チームビルディングでした。

このように入社した時点で「さ、デザインしよう!」という最低限の環境が用意されていないことが多かったです。

評価のされ方がかなり曖昧で難しいインハウスデザイナー

色々な会社で評価の基準がバラバラだと思いますが、インハウスデザイナーは特に曖昧だと感じます。

1社目と2社目の会社でも評価の内容は結構曖昧でまとめるとざっくりと「上半期もデザイン色々とありがとうございます。」くらいの内容です。

評価する側がデザイナーではないことも多いので、評価が難しく納期を守ってたらOKみたいな感じで、評価が結構曖昧です。

なんでこんなに頑張ったのに評価されないの!?そんなこともあるのがインハウスデザイナーの特徴と感じます。

自分のデザインがどんどん会社色に染まっていく

もともと制作会社に勤めていた頃は毎年50社近くのクライアントと仕事をしていました。

なので自分のデザインもきれいめ、女性っぽいものから、力強い男性向けのものや、派手でセールス売り売りなものまで色々でした。

それがインハウスデザイナーで一つのデザインテイストに絞られてくると日に日に自分のデザインが会社色に染まっていくのを実感します。

「あれ…?自分のデザインってどんなんだっけ…」と自分を見失ってしまうデザイナーもいるんではないでしょうか。

業績に左右されてしまうインハウスデザイナーの評価

コロナ禍では世界中が明日の動きさえ読めない、私が経験した中でも最も不安定な状況でした。

ものは売れなくなり、人は外に出なくなりました。

そんな時代の変化が急速に行われていたとき、マーケティングも大荒れだったのでコロナ禍前よりもデザインを作る量が増えてかなり忙しくかなり大変でした。

かなりやりきったと思うし、デザイン量も多かったのですが「マーケティング部の成績がよくないから…」という理由で評価も低くなりました。

結局は事業業績によって左右されてしまうのがインハウスデザイナーの評価なんだなあと実感しました。

段々飽きてしまう

インハウスデザイナーの仕事は本当に飽きます。デザイン制作会社を経験したからこそですが、同じようなデザインばかりで本当に飽きます。

3年で飽きるというパターンがほとんど。そういうせいかインハウスデザイナーの転職フットワークは軽い印象です。

色々なデザインができるとは思いますが、テイストが結局同じなので飽きやすい。

スキルアップが感じられなくなる

インハウスデザイナーとして働くとだんだんデザインの方向性も決まって勤務自体はかなり安定します。

デザインをするときも真新しいものは少なく、バナーやWebデザインもだいたいいつものテイスト、となるのでかなり楽です。

その分、だんだんスキルアップを感じられなくなり将来に不安を感じるようになります。

このまま40歳になっていいんだろうか、このまま50歳になって会社がなくなってもデザイナーとしてやっていけるだろうか。そんなスキルアップに関する悩みを感じるのもインハウスデザイナーのデメリットに感じます。

最後に

いかがでしたでしょうか?インハウスデザイナーにはメリットが数多く存在しますが、デメリットと感じることもあります。

日々インハウスデザイナーとして働いていますが、正直3年周期で転職するデザイナーのほうが多いです。それはスキルやデザインの幅をさらに広げたいという人が多いからだと感じます。

みなさんはどんなメリット、デメリットを感じますか?コメントで教えてもらえると嬉しいです。

ずぼらなオッター

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